カミングアウト

毎日暑いですね。セミもミンミンジャンジャン鳴いていますね。夏真っ盛りですね! と、いうことで、今回は夏っぽい話題でブログをしたためようと思います。

学生時代、私は割とスポーツが好きでした。体育の授業も毎回楽しみにしているタイプだったのですが、どうにもこうにも、プールの授業だけは好きになれませんでした。
「平泳ぎ」はどういうシステムで前に進んでいるのか、今でもわかっていません。私の場合、手を動かすと前に進み、足を動かすと後ろにさがってしまうため、授業中は前進することを第一優先とし、足はほとんど動かしていませんでした。

中3のある日、なんだかその日はうまくいきそうな気がして、軽率にも手と足を両方動かしてしまいました。

あれ? めっちゃいい感じやん! 私、平泳ぎできるようになったかも!

と浮かれながら気持ちよく泳いでいたのですが、

ガシッ!!!!

と、突然、何者かにものすごい力で腕を引っ張られました。霊感もないくせに幽霊を信じている私は、とうとう霊に遭遇してしまったのかと恐れ慄いたのですが、足をついて立つと、そこにはジャージ姿のままプールの中に佇ずむ先生の姿が。そして、私の腕を掴んでいたのは、紛れもなくその先生でした。
ポカンとしてる私に、先生は

大丈夫か!?

とすごい形相で詰め寄ってきました。

……大丈夫? 何が? え、え、え??……………

静かに一人パニックを起こしていた私ですが、すぐに理解しました。
そうです。お察しのとおり、手と足を動かし、全く前進せず前後に激しく動いてる私の平泳ぎ姿を見た先生は、私が溺れていると思ったのです。
ちなみに、私自身は、あくまでも気持ちよく、なんなら「平泳ぎ克服!」とすら思いながらスイスイ泳いでいた…つもりだったのです。ただ、冷静になって周りを見渡すと、確かにスタート地点からほとんど動いていませんでした。
私の平泳ぎが下手くそだったがために、ジャージのままプールに飛び込むはめになった当時の先生、ごめんなさい。名前も忘れてしまいましたが、きっと素敵な先生だったのだと思います。

高校でもプールの授業はありましたが、中3のときのような居たたまれない事件を二度と起こすまいと誓った私は、二度と平泳ぎで足を動かすことはありませんでした。

そんなわけで、たぶん、私は今でも平泳ぎができません。

ぽんず

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