「漆黒」の黒

「漆黒」の闇、「漆黒」の髪・・・などと表現すると
単なる黒よりも、より濃密な、より艶やかな黒がイメージされます。


「漆黒」の黒・・ってどんな黒かご存じ?


そう、字のごとく「漆(うるし)」の黒です。

漆を塗ったお椀やお盆、お重箱などの黒です。

漆の歴史は古く、縄文時代にさかのぼり、
7000年以上前の遺跡から漆を塗った櫛や器が見つかっています。


わたしは「漆黒」が 「漆」の黒だとおもわず
なんとなく艶やかな黒・・というイメージだけで使っていました。

字面をみれば「漆」の黒だとわかるのに
まったくその由来に思い至っていませんでした。


気づかせてくれたのは
『唐古・鍵遺跡考古学ミュージアム』の学芸員のTさん。


先日、奈良県の田原本町にある『唐古・鍵遺跡考古学ミュージアム』に行ってきました。博物館好きです。

このミュージアムで、縄文人が漆を採集している展示を見ていたとき

学芸員のTさんが、傍に来て、あれこれ説明をして下さいました。

縄文人がいかに「漆」を重用していたか、

縄文人がいかに「漆」を扱う技術に長けていたか、

「漆」に見る縄文人の死生観や祈りについて、

縄文時代は現在のSDGsよりはるかに進んだSDGsであった・・などなど

情熱を傾けて縄文時代を語るTさんに圧倒され、

俄然、縄文時代に興味をもち、あれこれ縄文関係の雑誌や記事を読み漁る今日この頃です。

博物館を歩くと、いつも新鮮な発見があり、ワクワクします。

デイトレーダー志望

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