行きつけの居酒屋

すっかり秋も深まりましたね。
ビールの秋です。
私はビールが大好きです。
日本酒やワインも好きですが,ビールにはかないません。
これからの季節,焚き火をしながら飲むビールは最高です。

さて,ビールさえあればどこだって何だっていいというような私にも,地元に行きつけの居酒屋があります。
そこは駅から徒歩3分の路地裏にひっそりとある,ジャズが流れる大人な雰囲気の居酒屋です。

その居酒屋に,ここ10年ほど週3日のペースで通っています。
今ではカウンターの一番奥が指定席となっており,
いつも私のためにその席をあけて待っていてくれます。

学生の頃は「行きつけのバー」に憧れていましたが,
何せビールばっかり飲むもので,なかなかおしゃれなバーに通うようなこともなく,
「マスター,いつもの」というセリフを一度も言えないままでしたが,
何も言わなくても席に着くと同時に生中が出てくるようになりました。

このお店の雰囲気,料理,ご主人(ダンディーなおじさん),すべてが好きなのですが,
何よりも「ほったらかし」にしてくれるところが特に気に入っています。

このお店に行くときは大抵待ち合わせなので,
30分,1時間……と,ひとりでビールだけ飲んでいることもよくあるのですが,
店員さんはこちらから話しかけない限り話しかけてきません。
連れが来るまでは大した料理も頼みませんが,
それでも「よろしければご注文を伺います!」とか
「空いてるお皿お下げします!」といった声かけは一切ありません。
静かにただ「ほったらかし」にしてくれるのです。
そして連れが隣の席に着くと同時に,またそっと生中が出てくるのでした。

大勢でワーワー言いながらのビールも大好きですが,
普段はしっとりと落ち着いて……というのがいいと思う年頃になりました。

ねえさん

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