飛べ紙ヒコーキ
25年前,友だちとの間で紙ヒコーキを飛ばすのがはやりました。
最初に作ったのは,わりばしを本体にして,翼と尾翼をつけて作るもの。一度うまく飛ぶと,もっと飛ぶのを作りたくなってきて,また新作にチャレンジ。そのうち,わりばし機に限界を感じ始めた我らは,厚紙を貼り合わせて作る,本格的な紙ヒコーキに手を出し,日々紙ヒコーキにいそしんでいたものです。
わりばし機から厚紙機になったことで,輪ゴムを使ったカタパルト発進が可能になった我らの紙ヒコーキ。カタパルトで空高く舞い上がった我らの紙ヒコーキは,うまく風にのると1分でも2分でも,上空を旋回していました。友だちとどちらが長いこと飛んでいられるかを競い,より高く飛ぶ翼の角度を研究して微調整し,またフライト。より高く,より長く飛んでいられたときのうれしさといったら,それは格別でした。
先日,その紙ヒコーキを,25年ぶりに作ることになりました。最近,空飛ぶものに興味津々な我が子とともに,はさみとのりを取り出し,厚紙を買ってきて,紙ヒコーキの本も買ってきて。25年も経つと,コツやらテクニックやらはすべて忘れてしまうもので,まったく飛びません。飛んで5秒。これじゃ,折り紙で作ったほうがよっぽどよく飛ぶよ,と思いながら微調整して,また挑戦。10秒。微調整。挑戦。5秒……としている間に,1日が終わってしまいました。
飛ばないとやっぱり悔しいものです。次回リベンジを狙って,紙ヒコーキの研究に勤しむ最近です。