iPS細胞

89歳になる義父が6月27日以来テンションが高い。

年齢とともに足腰が弱り
外を自由に歩くことができなくなって以来
テレビや新聞・本で時間をつぶすことが多くなっていた。
しかし,ここ数年「加齢黄斑変性症」が進行し
視力が衰えてきた。
「加齢黄斑変性症」は加齢とともに網膜に毛細血管が目詰まりし
網膜が変成し,ものがゆがんで見えたり,視野が欠けたりする病気で
現在有効な治療がない。

足が弱り,目もあまりみえず,耳も遠くなり・・・
不機嫌な日々が続いていた。

ところが
6月27日以来テンションが高い

新聞に「加齢黄斑変性症にiPS細胞治療の臨床始まる!」「移植来夏にも!」という
記事が載ったのだ。あのiPS細胞で新しくつくられた網膜を移植するという治療法である。

この新聞の見出しに義父は大喜び。

義父曰く「来年からしばらくしたら網膜の移植が可能になり,
自分も目がはっきりと見えるようになる。
そうしたらずっと読もうと思っていた
「失われた時を求めて」を絶対読むんだ!!」と。

89歳の年齢になって
まだ未来への意欲や夢をもてる義父に感動!
89歳の年齢になって
「失われた時を求めて」などという超大作を読もうという若さに感動!

少し優しい嫁になろう・・・と思う今日この頃である。

デイトレーダー志望