日常

GWが明けて3日目ですね。
だいぶ日常が戻ってきました。

さっき,ねえさんと喫煙スペースで一緒になりまして,
もうすぐ健康診断だね。バリウム嫌だねみたいなことを話してました。
ねえさんは,虫歯ゼロで今まで大きな病気にもかかったことないっていう,
「健康」っていう漢字のルビに「ねえさん」ってふっても問題ないんじゃないかっていうような人なんですけど,
もういっそねえさんは健康診断5年に一回ぐらいでも大丈夫だろうって結論に至りました。
きっとねえさんは長生きするねって。
今の日本人女性の平均寿命が86.83年(2016/17「日本国勢図会」より)ですけど,
きっと余裕で超えるよねって。

そこでねえさんが言うわけですよ。
「そんなに長生きして介護が必要になっても誰も面倒見てくれる人がおらん」
あーなるほど。そこはね,「そうなったら僕が面倒みますよ」って言いたいとこだったんですけど,
多分僕の方が早く死ぬなって思いました。健康優良児のねえさんより長生きできる自信がない。

「やっぱり老人ホーム的なとこに入るしかないんじゃないですかね?」
「でも,ああいうところで予想以上に生きた場合,途中でお金が尽きたら追い出されるんちゃうん?お金ためとかなあかんな」
実際どうなのかはわかりませんが,やっぱり年をとってもお金を生み出す何かを見つけないといけないのではないかという話になりました。

もしかしたら病院のベッドから動けないかもしれないので,在宅でできる何か。
前にネットニュースで見た詩人のおばあちゃんみたいになってはどうかと。
そうですね。時代も反映して,ユーチューバーはどうかって。
そしたら,病院のベッドからでも配信できますし,おばあちゃん今日は元気かな?
ってきっと視聴者増えますよって。
でも外出許可もらって,車椅子押してもらいながら,おでんツンツンとかしたらダメですよって。

「そうか。じゃあだいぶネタ集めとかんとあかんな」
前向きなねえさんでした。

「でも,そのころにまだユーチューブとか流行ってるんやろか?」

もっともな意見です。これから50年以上先の話になりますからね。
ちなみに今から50年前っていったら,高度経済成長よりも前の話になります。
まだまだテレビも高価な時代。うちの父親が20歳で,当時18歳の母親に熱烈プロポーズして結婚したときですね。そこから今まで50年。同じ時間が流れるとして,どのぐらい世の中が変わっているのか未知数です。

「50年もたったら,科学も医療も進歩してますからね。介護なんて言葉もなくなってるかもしれませんよ」
「それやったらいいねんけど」
「そのころには脳だけ移植して,元気な体に載せ替えるなんてこともありえますよ」
「えー,でも他人の体やろ?」
「そこはアンドロイドですよ。アンドロイドだったら,見た目も一からつくれますからね。すごい美人のアンドロイドなら,もう一回青春できますよ」
「中身はおばあちゃんやけどな」
「そうですけどね」
「でも,いいやつは高そうやん」
「きっと中古も出回ると思うんですよ。そしたら安くてもいいのが手に入るかもしれませんよ。でもあれですね。アンドロイドなのに,今日は何か関節の調子が悪いみたいなことも言ってるかもしれませんね」
「中古やからな。でもあれか,わざわざアンドロイドつくるんやったら,やっぱりみんな美人なやつでつくるよな」
「それはわかりませんよ。やっぱり元の自分に似せたいっていうニーズもきっとあると思いますし。自分の写真を持ってきて,これに似せてつくってくれっていうお客さんとかも出てくるんちゃいます?フォトショップ的なものでちょっと修正ぐらいしそうですけど」

「なるほどな。それを3Dプリンタみたいなやつでつくるわけや。」
「そうそう」

「でも,せっかくやったらナイスバディがええな」

やっぱりねえさんは長生きすると思います。

ちゃりこ