数学は役に立つらしい…
「双方向反射分布関数」みなさんご存じですか…? まったく私の理解の範囲外の言葉なのですが,つい最近見た展覧会で知りました。数学の展覧会に行ったわけではなく,「ピクサーのひみつ展」に行ってきました。
ピクサーは,トイ・ストーリーやファインディング・ニモなどのアニメ映画を制作している会社です。その制作を,9つの工程ごとに体験しながら学べる展覧会です。
まず最初に,各工程を経ることで,どのように映像が変化するかが紹介されています。工程が進むごとに映画で見たシーンになっていく様子がよくわかりました。
これまで映画を楽しみつつも,「CGを使ってる」とざっくりとしか制作について考えたことはありませんでしたが,数学やプログラムなどが多用されていることがわかります。例えば,「メリダとおそろしの森」という作品では,葉を自動的に生成するプログラムを開発したことが紹介され,展示では,パラメーターを調整して,プログラムを実行する体験ができます。冒頭の双方向反射分布関数は,光の反射を調整することができる関数だそうで,光の反射をかえることで,物の素材感(古い,新しい,つるつるしている等)を表現していることが解説されていました。
ピクサーで働いている人たちが自分の仕事について話す動画もあって,若者が目を輝かせて見入っていました。
どれだけの熱意が,映画の一瞬一瞬にこめられているのかを感じられる,内容がてんこもりの展覧会でした。 がーきんでした。