トリコになりました

先日よりおたかさんが産休育休に入られました。

最終日には盛大なイベントが催され,一部では涙,涙のセレモニーとなりました。

そんな感動のイベントを見ていてちょっと思い出したので,

小学校3年生のときの話をします。

今回はわかる人だけわかればいいです。

当時はファミリーコンピューターがまさに全盛期でした。

スーファミじゃなくてファミコン。

Ⅱコンにマイクついてるやつ。

そのブームはもうすごかった。

だいたい放課後はだれかの家に集まって,ファミコン大会です。

話題のゲームを買ったやつがいたら,しばらく人気者です。

ただ,今みたいにみんなで仲良く遊べるようなソフトも少なく, だれかがプレイするのをみんなでうしろからじっと見守る感じです。

ゲームオーバーになったら交代。

で,実際に順番が回ってきたとしても,

初心者は操作方法とかあんまりわからんので,まぁすぐ死にます。

一番回転率がよかったのは 「トランスフォーマー コンボイの謎」です。

開始2秒で死にます。

いやいや大袈裟なって思う人もいるかもしれません。

でもね,間違いないです。

初めてプレイした人はもれなく開始2秒で死にます。

20分ぐらい練習しても,10秒ぐらい生き残るのが精一杯。

だから1人1分ぐらいで交代です。

今の時代に発売されていたら,多分炎上すると思います。

そういう意味でもおだやかないい時代でした。

小学3年のとき,ファミコンで「プロ野球 ファミリースタジアム(通称ファミスタ)」 が出たんです。

それまでの野球ゲームといったら「ベースボール」ぐらいで,

「ベースボール」といえば,

・パリーグがない。

・選手の名前とか打順とか関係ない。

・守備は勝手に動いてくれるけどザル。

・外野の足が遅すぎる。

・サード動かしたら,ファーストも同じ動きする。

みたいな,今思えば,これはこれでおもしろいと言えなくもないけども 当時の小学生男子としてはなんとも微妙なもので,

そこへファミスタの登場は衝撃でした。

大西君がファミスタを買ったと聞いて,もちろん遊ばせてもらいにいきました。

それはもうトリコです。

選手名がある!

キャラごとに強打者とか個性がある!

うぉ!ピッチャー交代とか代打とかある!

スーパーカートリオ,足はや!!

きたへふのカーブすげぇ曲がる!!

家に帰って言いました。

「次のクリスマスプレゼントはファミスタがほしい」

うちの父親も言葉少なに言いました。

「わかった」

念のため,紙にも書いて渡しました。

そして,クリスマス当日です。

姉からサンタの存在と同時にその正体も知らされていたので, もちろん信じていませんでしたが, クリスマスの朝,枕元にプレゼントが置かれているというルールはありまして, 起きたらプレゼントがありました。

喜び勇んで包みを開けました。

これはない。

多分能面みたいな顔になってたと思います。

これはない。

父親曰く「ファミスタなかった」

いやいやいや。

なかったにしてもこれはない。

それならば第2希望を聞いてくれ。他にもあるから。

勝手な判断はやめてくれ。

9歳の少年にこれはない。

そんなクリスマスのキラキラした思い出と

おたかさんのセレモニーが重なりました。

どうか丈夫な子が産まれますように。

ちゃりこ