終わりし道の標べに

こんにちは,Lady_stardust です。

私、自分でいうのもなんですがかなりの洋楽好きです。
シャンソンからはてはデスメタルまで、洋の東西・ジャンル問わず、
気になるものは節操なく聴いてきました。
なかでもテクノミュージックと呼ばれているジャンルについては、
一時期、聴きまくった過去があります。(今も続いていますが)

そもそも、90年代後半から2000年代とは
テクノミュージックが他ジャンルとの融合を通して
解体と再構築をくり返した時代……だったと思います。

高校生のとき、当時テクノ四天王の1つに数えられていた
UnderworldというグループのライブDVDを友人宅で観ていたとき、
そのうしろを通りかかった友人のお父さんが
「こういうコンピューターでつくられた音楽は好かない」
とつぶやいたのを今でも思い出します。
その言葉とはうらはらに、
傍流であったはずの打ち込み系音楽が時代の本流になりました。

そんな打ち込み系音楽シーンで活躍を続けた
Daft Punkというフランスのテクノユニットが、
先日、解散を発表してしまいました。

日本でも、松本零士さんとコラボした
「Discovery」というアルバムが有名かと思います。
また、シルバーとゴールドのフルフェイスのヘルメットをかぶった
2人のロボットのような姿も当時話題になりました。

2人の容姿のことでさらに思い出すのは、
イブサンローランのモデルをつとめたことです。
フルフェイスのヘルメットはそのままに、
黒のスーツに身を包んだ2人の姿はDaft Punkの音楽そのものを
みごとに体現していました。

フレンチテクノ特有のゴージャスさ、Daft Punkらしい猥雑さ・あやしさ、
そして胡散臭さ……

どれが欠けても彼らの音楽は成立しません。2人じゃなきゃ鳴らせない音楽だったと思うのです。

「終わったところから始まる旅に終わりはない。」

安部公房は自著のなかでこのように語りました。

ダフトパンクを終えて別々の道を歩むことになった2人が
どのような音楽を作り続けるのか…

それはそれで楽しみなのですが、
ショックから解散報道を信じたくない Lady_stardust なのでした。

最後に彼らが発表してきたアルバムからお薦めのものを4つ紹介します。

1.「Alive 1997」
  …緻密につくられた音楽がライブで狂暴になる瞬間を記録したライブアルバム。
   爆音での再生が必須です。

2.「Random Access Memories」
  …ラストアルバムにして、グラミー賞(5部門で受賞)を獲得した代表作。
   おしゃれフレンチテクノここに極まりというような大人テクノの傑作です。

3.「tron legacy (original motion picture soundtrack)」
  …ディズニーがリメイクした「トロン:レガシー」の映画音楽をDaft Punkが担当。
   美しい映像とみごとにリンクした彼らの音楽がかっこよすぎてBlu-rayを購入しちゃいました。

4.「Discovery」
  …泣く子も黙る――ではなく躍り出す、彼らの出世作となったセカンドアルバム。
   スタジオアルバムとして2枚目でありながらこの完成度に鳥肌もんです。