まばたきの力

お向かいの家の2階の窓辺に猫がいるんです。
服を着せてもらっている黒猫さんです。

少し前によく見た某CMの通り,家の外には出さずに大事にされている子です。
いつも窓の外を見ていて,目が合った時は手を振るのですが無視されます。(当たり前)
この前は,こっちを見てるなと嬉しくなりながら歩いていたのですが,
その後もその子の顔の位置はそのまま。
つまり,僕を見ていたのではなく,たまたま顔がそっちの方を向いていただけでした。

犬はまだしも,どうにも猫と仲良くなるのが下手らしく,
昔,猫カフェに行ったときも上手に接することができず,ずっと片思いのままでした。

その後も,お向かいの黒猫さん含め,
近所の野良猫ともなんとか触れ合いたいと思うのですが,
でかい図体のせいなのか,仲良くなりたいという圧が漏れ出ているせいなのか,
「ほんの少し気を許してくれた…?」と思う瞬間すらなかったのです。

しかし,この前ネットで必殺技を見つけました。
それが「まばたき」です。

全く知らなかったのですが,猫のまばたきは愛情表現だそうですね。
しかも,こちらから猫に向けてまばたきをすることで
気持ちを伝えることもできると。これはいい!

早速試す場面が来ました。
昨日,家を出るときに近くで猫の鳴き声がして行ってみました。
おうちの前の,フェンスと車庫のシャッターに囲まれた場所に
猫がくつろいでいました。
僕の気配がして飛び起きて,じっとこっちを見たのでやってみました。まばたき。
ゆっくり閉じて,ゆっくり開ける。
ゆっくり閉じて,ゆっくり開ける…。
これ,閉じている間にいなくなっていたら寂しすぎるなと不安になりながら
何度か繰り返していると,なんと,ゆっくり近づいてきたのです!初めての経験!
しかも,まばたきを返してくれました!うれしすぎました。

その後,一緒に暮らしているであろう別の猫がやってきて,
僕に近づくのは中断されてしまいましたが,まばたきの効果を実感しました。
猫とお近づきになれないとお悩みの方,おすすめです。

ちなみにお向かいの黒猫さんにもやってみました。
…結果,しーん。でした。
でも,そういえばいつもより僕に視線を向けてくれていた気もしないでもない…。

ハタボウ